睡眠時無呼吸症候群の治療
当院では 睡眠時無呼吸症候群の 検査を行っております。
パートナーのいびき、 気になっていませんか・・・?
分類
睡眠中に10秒以上の呼吸停止が、1時間あたり5回以上ある状態を 睡眠時無呼吸症候群 (Sleep Apnea Syndrome: SAS) といいます。
無呼吸が起きる原因によって、睡眠時無呼吸症候群(SAS)は大きく2つに分類されます。
1つ目は、空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまう閉塞性睡眠時無呼吸(OSAS)で、約9割を占めます。
2つ目は、呼吸中枢の異常による中枢性睡眠時無呼吸(CSAS)です。
それら2つを合併したものは混合性無呼吸症候群と呼ばれます。
疫学
本邦の睡眠時無呼吸症候群患者の大多数は、閉塞性睡眠時無呼吸です。
中等症以上の成人有病者数が900万人程存在すると推測する報告が2019年発表されましたが、治療の恩恵を受けている患者数は50万人にも達していないとも言われております。1)
また肥満がリスク因子の本疾患ですが、患者の4割は肥満ではなく、約半数は日中傾眠を感じていないとの報告もあります。2)
非OSA患者より、OSA患者の肥満度(平均BMI)が高いが、OSA患者であっても38%は非肥満、5%は痩せている3)
こんな症状ありませんか・・・?
いびき
日中の眠気
血圧が高い
居眠り運転
夜間頻尿
起きた後の頭痛
合併症
睡眠時無呼吸症候群は、さまざまな合併症を引き起こします。
睡眠と呼吸が妨げられるため、血管、心臓、脳、自律神経など全身にさまざまな影響を与えるからです。
睡眠時無呼吸によって生活習慣病にかかるリスクが増大します4)
検査・診断
検査機器をご自宅にお持ち帰りになり、腕に器械を装着し、お鼻と指にセンサーをつけるだけです。
その検査結果をもとに、日本呼吸器学会のガイドラインに従い、当院にて診断をいたします。
治療
睡眠時無呼吸症候群の治療方法は、CPAP(持続陽圧呼吸療法 シーパップ)療法、マウスピース療法、外科的手術などがあります。
当院ではCPAP療法を実施しております。CPAPについては保険適応でのオンライン診療が可能です(※初回は対面による診察が必要)。
CPAPによる長期治療が、重症の OSAS 患者の生命予後を改善することが報告されております。5)
未治療の重症SAS患者さんと治療を行った重症SAS患者さんを比較したところ、治療を行った患者群の方が心血管イベントの発症率が減少4)、さらには、致死的な心血管イベントだけでなく非致死的なイベントも抑えることができたと報告されています。5)
また、合併症のリスクを軽減させるためにも、生活習慣の改善を行うことが重要です。
特に肥満のOSASの患者さんは、減量による軽症化が期待できます。6)
また、アルコール摂取は、筋肉を緩め、いびきや無呼吸を起こしやすくします。
夜中に目が覚めるなど、浅い睡眠を増やす作用もあるため、減酒を心がけましょう。
気になるお方は、まず当院を受診してください!
(文責:呼吸器専門医、総合内科専門医 松井彰)
1)佐藤ら 日内会誌 109:1059~1065,2020
2)Guilleminault C, et al. Annu Rev Med 27 : 465―484, 1976
3)佐藤ら:診断と治療のABC睡眠時無呼吸症候群 119 : 137―144, 2017.
4)Marin JM, et al Lancet 365 : 1046―1053, 2005
5)Nieto FJ et a l :JAMA 2020 283 : 1829-36
6)日本呼吸器学会 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020
